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今、世界が日本に求めるモノとは?

 2021年11月の或る日、1日の乗降客数40万人というフランスの“パリリヨン駅”の一角では、日本の或る弁当業者が半年間の期間限定で出店した“弁当屋”が活況を呈していた。“鶏弁当”を始め、用意された200個の“駅弁”は、午後5時過ぎまでに完売したという。パリ市内には既に70数軒の日本的な“弁当屋”が出店しているが、“駅弁”の販売は初めてだったとの事。フランスは、自国の文化に高い誇りを持ち、食の分野でもなかなか他国のモノを導入したがらない。しかし日本人が考え出した“弁当文化”は、物流革命(セントラルキッチンから各店先までは必ず4°C以下で運び、保管することというフランスの国内規則)の達成と、弁当箱の中に様々な色彩豊かな食材が所狭しと並んでいる日本的な「可愛いモノ」文化に支えられて、フランスで爆発的な人気となっているようだ。

 1945年8月15日日本が無条件降伏し、第二次世界大戦は終結した。日本中が灰燼に帰した厳しい現実から立ち直るためには、まず日本人のモノづくりの魂により生活を、そして、その誇りを取り戻すしかないと人々は奮い立ったとある。しかし、1947年から始まった対外輸出の際も、連合国占領軍は「Made in Japan」の刻印を許さず、1952年までの5年間は「Made in Occupied Japan(占領下の日本製)」の刻印が使用された。それでも海外では「Occupied Japan」の刻印は品質の良いモノの代名詞と成って行ったと言うから、現代人としても誇らしい。

 こうして、日本人が真摯にモノづくりに向かう姿勢は、日本製品に対する海外からの大きな信頼と評価へとつながって行った。手許に最新の、海外からの日本製品に対するイメージを探ったアンケート調査の報告書がある。そこには、まず第一に“高性能”であること、第二に“ハイテク”であること、そして“安心して使えそう”、“上質である”、“信頼出来る”と続いており、まさに日本製品は、国際的な差別化に成功していると言えるだろう。最近では、工業製品ばかりでなく、高品質の“農産品”例えば皮ごと食べる事が出来る“シャインマスカット”や高糖度の“イチゴ”、技術革新による味の進化が顕著な“日本酒やウイスキー”等の嗜好品、見た目、味、食感に優れた“お菓子”の分野でも日本の評価が高くなっているが、やはり海外で圧倒的に評価が高いのが日本製の“文房具”だろう。

 元来、欧米では“文房具”は貴族などステータスの高い人々が使う特別なものだった(羽ペンや万年筆等)が、日本人は幼い頃から鉛筆やシャープペンシル、お弁当ボールペンに慣れ親しんでおり、それ故に“文房具”への要望や注文の多い消費者だったのである。これに応えて、日本のメーカーは継続的に新技術やアイディアを取り入れた新製品を作り出して来た。筆圧を動力源として、書くたびに芯が回転して尖り続けるシャープペンシル、超極細芯でも先端のパイプがこれを守り、決して折れないシャープペンシル、削らずに16kmの線が書ける鉛筆、書いた文字を専用のラバーで擦ると消えるボールペン、書いても裏写りしない水性マーカー等、消費者の要望に必ず応えようとする日本人の探求心が、世界に誇る“文房具”を作り出したと言えるだろう。

文 国影 譲
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