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一期一会のある暮らし
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“最先端「脳科学」の世界へ”
(下)

  霊長類である“人間”と“他の生物”とを決定的に分けたのが、「人間の脳」の働きだ。特に「脳」の性能は“大きさ”や“重さ”ではなく、“神経細胞(ニューロン)”の数によると言われている。“体力”や“攻撃力”、“繁殖力”等の能力では決して生物界のNo.1ではない“人間”が、地球上で圧倒的な“支配力”を誇れるのは、この“神経細胞の数”に裏打ちされた“環境適応能力”のお蔭だろう。例えば“人間”は、落雷や噴火、山火事などによってもたらされた“火”を、自分達のために、日常的に自由に使いこなすことが出来るようになった。そして、それを利用して“調理”という技術を獲得することが出来、更に“調理”によって消化し易くなった食物で、「人間の脳」の中にある約860億個もの“大食漢の神経細胞”を支えることが出来るようになった訳である。

 しかしながら「人間の脳」には、非常にやっかいな性質もある。それがDMN (デフォルト・モード・ネットワーク)だ。これは一言でいうと、「人間の脳」が意識的な活動をしていない時でも勝手に動いてしまう“脳回路”のことで、自動車がアイドリング状態でもガソリンを喰うように、或は家電製品を使ってもいないのにコンセントにプラグを差し込むだけで“待機電力”という電気代が掛るように、「人間の脳」も意識して休ませないと、どんどん勝手に疲れていってしまうのだ。しかも、このDMNの為に消費するエネルギーが「脳」の消費エネルギー全体の6〜8割というから大変である。私自身も経験があるが、身体は疲れていないのに妙に疲労感が残る時がある。こんな時は積極的に「脳」の“休息法”である「マインドフルネス」を活用すべきという研究がアメリカを中心に進んでいる。

「マインドフルネス」は、“呼吸法”や“瞑想”を取り入れた“認知行動療法”で、前回のコラムでお伝えした“脳の可塑性(意識的に脳の形や性質を変えることが出来る事)”に基づいて、“人間”が意識して行う。詳細は専門書に譲るとして、ここでは一つだけお伝えしよう。夜、床に着いたのに眠れない時は、このDMNが活動している可能性が高い。その多くは過去と未来の事が頭を駆け巡り、現実が阻害されていることに拠る。そこで意識を自分の“呼吸”に集中し、自分がどうやって息を吸い込み、その息で自分の肺が満たされた後に、どうやって息が自分の鼻から出ていくのかを感じるのだ。

最後に、認知症を予防するために、身に着けると役に立つ習慣についてお話しよう。 最新の論文によれば、「脳」を鍛える習慣を取り入れて、“推論”、“記憶”、“学習”、“計画”、“適応”などの「認知適応性」を強化し続けると「脳」は進化し続けるそうだ。そのいくつかを挙げると、☆行ったことが無い場所に出掛けたり、今まで学習したことが無い分野に足を踏み入れ、視野を広げる。☆楽しい本を読み、洞察力を刺激する。☆演じることを通じて、発見を促す。 ☆メモをとり、後で読み返す。☆外国語や楽器を学び、脳をフル回転させる。 ☆運動をして、心循環系を活性化する。☆最新技術に触れることで、五感と脳を結ぶ経路を活性化する。是非これらを実践して生き返る「脳」を実感しよう!

文 国影 譲

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